【機器分析学演習】
(Exercises in Practical Molecular Spectroscopy)
[化学科 3群 必修 科目(配当年次: 第3学年 ) ]
 
単  位:1単位 単位認定者: 石田斉
授業期間: 前期  15コマ 科目分担者:
授業形態: 演習  週1コマ
 
授業の目的

化学研究では、物質を分離・精製する分離技術、得られた化合物の構造や性質を調べる同定技術に様々な分析機器が利用されている。ここでは機器分析の原理と得られる結果の基本的な解析方法を、演習を通して理解を深めることを目標とする。

教育内容

分離技術としてよく用いられるクロマトグラフィー(GC, HPLC)や電気泳動法についてその原理から装置の構成、解析の仕方などを解説し、演習を行う。同定技術として機器分析学で学んだ質量分析(MS)・赤外(IR)分光法に加え、核磁気共鳴(NMR)分光法ではとくにC13-NMRスペクトルを取り上げ、原理の理解と有機化合物のスペクトル同定法の演習に取り組む。また、電気化学測定法の代表例として物理化学実験で学ぶサイクリックボルタンメトリー(CV)法について演習を行う。

教育方法

各項目を講義した後、演習とその解説を行う。分離技術、同定技術の後にそれぞれ総合演習に取り組み、理解を深める。わからないこと、質問したいことがあれば、ミニッツペーパーに書いてください。

 
講義内容(シラバス)
項  目 担当者 授業内容

1回

イントロダクション

石田

機器分析を用いた最新研究例の紹介、本演習の概要について

2回

クロマトグラフィーの原理

石田

平衡と分離: 保持値・理論段数・分離係数、定量分析など

3回

ガスクロマトグラフィー(GC) (1)

石田

ガスクロマトグラフィーの原理と装置の概要

4回

ガスクロマトグラフィー(GC) (2)

石田

ガスクロマトグラフィーを用いた定量分析

5回

高速液体クロマトグラフィー(HPLC) (1)

石田

高速液体クロマトグラフィーの原理と装置の概要

6回

高速液体クロマトグラフィー(HPLC) (2)

石田

高速液体クロマトグラフィーを用いた定量分析と光学異性体の分離

7回

電気泳動法

石田

SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動・等電点電気泳動・二次元電気泳動

8回

総合演習1

石田

分離技術(第2~7回)のまとめの演習と解説

9回

質量分析法

石田

質量分析(MS)の原理とスペクトル解析

10回

赤外分光法

石田

赤外(IR)分光の原理とスペクトルの同定

11回

C13-NMR分光法

石田

C13-NMRスペクトルの原理とリンデマン・アダムス則によるケミカルシフト予測

12回

有機化合物のスペクトル同定法

石田

質量分析・赤外分光法・C13-NMRスペクトルによる有機化合物の同定

13回

電気化学測定法

石田

サイクリックボルタンメトリー(CV)の測定原理と解析方法(可逆・不可逆系など)

14回

総合演習2

石田

同定技術(第9~13回)のまとめの演習と解説

15回

総合演習3

石田

全学習範囲の総合演習

 
到達目標

化学研究で最も一般的に用いられている分離技術であるクロマトグラフィーと、バイオ実験で一般的に利用される電気泳動法、有機化合物同定に用いられる質量分析・赤外分光法・C13-NMRスペクトルによる帰属、代表的な電気化学測定法であるサイクリックボルタンメトリーについて、演習を通して理解を深め、卒業研究着手に備えることを目標とする。

評価基準

本試験の成績を基に評価する。但し、出席状況や講義内に行う演習への取り組みなどが悪い場合は減点することがある。

準備学習
(予習・復習)

毎回の演習問題を必ず復習し、学習内容を整理しておくこと。また、同定技術については機器分析学(2年次配当科目)を復習しておくこと。

その他

原理を理解してもスペクトル解析など演習問題が解けない場合は、講義時間外でも積極的に質問に来てください。演習には関数電卓が必要な場合があります。

 
  (書  名) (著者名) (出版社名) (定価)
教科書 プリント資料を配布
参考書 有機化合物のスペクトルによる同定法 Silverstein他 東京化学同人 4,600円+税
新版 入門機器分析化学 庄野利之・脇田久伸 他 三共出版 3,000円+税
初歩から学ぶNMRの基礎と応用 竹内敬人・加藤敏代・角屋和水 朝倉書店 3,500円+税
電気化学測定マニュアル 基礎編 電気化学会 編 丸善 1,900円+税