【高分子化学】
(Polymer Chemistry)
[化学科 3群 A選択 科目(配当年次: 第3学年 ) ]
[生物科学科 3群 B選択 科目(配当年次: 第3学年 ) ]
 
単  位:2単位 単位認定者: 田邊真
授業期間: 前期  15コマ 科目分担者:
授業形態: 講義  週1コマ
 
授業の目的

高分子化学の基礎を修得することに重点を置き、合成、構造、物性及びこれに関連する応用分野を解説して、分子をつなげて新たな機能が発現する高分子化学の面白さを修得する。

教育内容

前半: 高分子の合成と構造を中心した基礎的な内容を説明する。後半には、高分子の物性と機能が製品開発に強く関連している高分子材料を解説する。

教育方法

毎回、講義資料を配布し、スライドを用いて解説する。講義内容の理解を深めるため、演習(小テスト)を実施する。

 
講義内容(シラバス)
項  目 担当者 授業内容

1回

序論(高分子化学の概説)

田邊

「高分子とは何か」を概説し、高分子が広く認識された歴史的経緯である巨大分子説を説明する。

2回

高分子の分子量測定

田邊

高分子の最も基本的な物性である平均分子量及び測定方法を説明する。演習問題により平均分子量の計算法を身につける。

3回

高分子の構造

田邊

高分子の置換基配列等の一次構造から高分子鎖の集積による高次構造まで種々の分析法を併せて解説する。

4回

高分子合成1(ラジカル重合)

田邊

重合法の分類を概説し、工業的に重要なラジカルを活性種とするビニルモノマーの重合法と合成高分子の特徴を説明する。

5回

高分子合成2(イオン重合)

田邊

カチオン、アニオンを活性種とするイオン重合法の特徴、適切なビニルモノマーの電子構造、重合機構を整理する。

6回

高分子合成3(配位・開環重合)

田邊

遷移金属錯体を触媒とした配位重合の重要性や触媒の役割、ビニル重合法と異なる開環重合法の利点を説明する。

7回

高分子合成4(重縮合)

田邊

2種類のモノマーを使う縮合型の重合反応の特徴と速度論を紹介して、これまでの重合法を整理して理解を深める。

8回

高分子の反応

田邊

高分子を反応場とする化学反応の特徴、架橋構造の構築、高分子触媒等の高分子機能を紹介する。

9回

高分子の物性

田邊

高分子の基礎物性である熱的性質(融点・ガラス転移等)、製品開発に重要な力学的性質(応力・粘弾性等)を解説する。

10回

高分子材料の基礎

田邊

ゴム弾性、高分子ゲル、高分子液晶等の高分子材料の機能を分子レベルの視点から説明する。

11回

重合反応の精密制御

田邊

分子量を自在に制御できる精密重合法について、具体例を用いて紹介する。高分子合成化学の展望を説明する。

12回

無機高分子

田邊

高分子の主鎖がケイ素、酸素等の典型元素で高分子主鎖を構成される無機高分子の特徴や機能を紹介する。

13回

機能性高分子

田邊

光・電子材料として実用化されるπ共役高分子の発見、合成、機能性を紹介する。

14回

生体高分子

田邊

合成高分子とは異なる天然高分子 (たんぱく質、核酸、糖等)の合成、特徴、機能を概説する。

15回

まとめ

田邊

全体の確認と復習

 
到達目標

高分子化学の基礎概念である合成、物性を理解して、日常生活に不可欠な高分子材料について分子レベルの視点から説明できるようになる。

評価基準

筆記試験 (80%) と小テスト (20%) の結果を基に総合的に評価する。

準備学習
(予習・復習)

配布された資料に目を通し、キーワードを参考書等で調べ、内容の理解に努めること。

 
  (書  名) (著者名) (出版社名) (定価)
教科書 毎回、資料を配布する
参考書 ベーシックマスター高分子化学 西久保 忠臣 オーム社 4,000円
基礎からわかる高分子材料 井上 和人 森北出版 2,600円