【物質化学概論】
(Introduction to Material Chemistry)
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[化学科
3群 必修 科目(配当年次:
第1学年 )
] |
単 位:2単位 | 単位認定者: 真崎康博 弓削秀隆 |
授業期間: 前期 15コマ | 科目分担者: |
授業形態: 講義 週1コマ |
授業の目的 |
高校化学の内容の確認と大学での化学を学んでいくための基礎事項の充実を図る。特に高校で定性的にしか学んでいない事項について、定量的な方法によって理解を深める。 |
教育内容 |
無機化合物、有機化合物の構造と性質の初歩的理解に必須の結合論を学び、酸と塩基について定量的な方法によって理解を深める。有機化合物の中でも基礎的な炭化水素について構造と性質を概説する。 |
教育方法 |
教科書とプリントを用いて講義を展開する。簡単な練習問題による演習を行う。 |
講義内容(シラバス) |
回 | 項 目 | 担当者 | 授業内容 |
1回 |
分子構造と結合(1) |
弓削 |
共有結合、イオン結合、配位結合、オクテット則について解説する。 |
2回 |
分子構造と結合(2) |
弓削 |
共鳴を用いたルイス構造の表現と各極限構造における形式電荷、酸化状態について解説する |
3回 |
分子構造と結合(3) |
弓削 |
オクテット則を拡張した18電子則(EAN則)、分子形を予想するためのVSEPRモデルについて解説する。 |
4回 |
酸と塩基(1) |
弓削 |
酸と塩基についての基本概念であるブレンステッド酸性、ルイス酸性について解説する。 |
5回 |
酸と塩基(2) |
弓削 |
前週の内容をもとに溶媒効果、ハード・ソフト酸塩基について解説する。 |
6回 |
単純な固体の構造(1) |
弓削 |
周期性をもった固体である結晶の構造的基本概念を導入する。単位格子や最密充填、および結晶構造から誘導される原子半径まで解説する。 |
7回 |
単純な固体の構造(2) |
弓削 |
金属、合金およびイオン固体の構造について解説する。 |
8回 |
有機化合物の結合と構造1 |
真崎 |
有機化合物の結合と構造について解説する。 |
9回 |
有機化合物の結合と構造2 |
真崎 |
アルカンの構造と性質について解説する。 |
10回 |
炭化水素1-1(アルケンの構造と性質1) |
真崎 |
アルケンの構造と性質について解説する。 |
11回 |
炭化水素1-2(アルケンの構造と性質2) |
真崎 |
アルケンの構造と性質について解説する。 |
12回 |
炭化水素2-1(アルキンの構造と性質1) |
真崎 |
アルキンの構造と性質について解説する。 |
13回 |
炭化水素2-2(アルキンの構造と性質2) |
真崎 |
アルキンの構造と性質について解説する。 |
14回 |
炭化水素3(異性体) |
真崎 |
有機化合物の異性体について解説する。 |
15回 |
まとめ |
真崎 |
全体の確認と復習 |
到達目標 |
物質の構造、性質の理解に必須な結合論の初歩について理解し、酸と塩基について定量的な扱いができるようになること。結合論をもとに、炭化水素の構造と性質を理解し、単純な固体の構造の記述について把握すること。 |
評価基準 |
小テスト(レポート)、中間試験、期末試験による総合的評価。 |
準備学習 (予習・復習) |
高校化学での履修内容を十分把握して、あいまいな点は高校の教科書で確認しておくこと。前回までの内容を理解すること。 |
(書 名) | (著者名) | (出版社名) | (定価) | |
教科書 | シュライバー・アトキンス無機化学 (上)第6版 | M. Weller, T. Overton, J. Rourke, F. Armstrong | 東京化学同人 | 7,020円 |
ジョーンズ有機化学(上)第5版 | Maitland Jones, Jr, S. A. Fleming | 東京化学同人 | 7,020円 | |
参考書 | (なし) |